国内半導体製造装置大手のSamcoは2022年10月6日、最先端量子デバイスの研究開発や、脱炭素を実現する炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)を材料とした次世代パワー半導体デバイスのゲート酸化膜形成用の新型プラズマALD装置「AD-800LP」を開発、販売を開始することを発表した。


「AD-800LP」は、これまでの熱による成膜だけでなく、プラズマ生成機構を追加することで様々な条件での多様な成膜を可能とした、多目的に使える研究開発装置となっている。最適なプラズマ生成方式としてトルネードICP方式を開発したことにより、装置完成に至った。当社は長年ICP方式のエッチング装置を販売してきており、その知見と経験を活かした独自のプラズマ方式でのALD装置を販売する。
同装置は、ロードロック室と反応室を装備した研究開発および試作開発向け装置である。生産用の真空カセット対応や複数反応室を接続可能なクラスター対応も検討している。成膜有効径は212mmで200mmウエハの枚葉処理に対応している。電子デバイス分野向けに多い100mmウエハは3枚の同時処理が可能となっている。