米メモリ大手のマイクロン・テクノロジーはDRAMの先端品「1β」を年内に広島工場で量産することを同社CBOのスミット・サダナ氏が日経新聞のインタビューで回答した。1β品は10nm台前半のプロセスノードが用いられるが、マイクロンは1β世代まではEUV露光装置は使用しないとされている。

現在、広島工場では1βの1世代前である1α世代を量産しているが、今後は先端品の生産により、広島を先端製品の開発・生産拠点としてアピールしていくつもりだ。これまでも同社は2021年には広島工場に約8,000億円を投じて、2024年に新棟を建設する計画を実行している。

この報道に際し、日本の萩生田経済産業大臣は「国益に供するなら支援はやぶさかではない」と発言した。一方で、まだマイクロンの提案は具体性が見えておらず、今後の提案次第で支援を行う可能性があるとしている。

マイクロンは、6月10日にも、日本と同じく先端品を製造する台湾で新規に2,000人を採用し、R&D拠点を設置すると報じられるなど、DRAM供給強化に向けて、日本・台湾に対して重点的に投資を行っている。