TSMCが日本政府、ソニー、デンソーの出資を得て生産を行う、熊本工場が2022年4月21日に着工した。4月19日にTSMC、ソニー、デンソーの合弁会社となるJASMが、立地先の菊陽町と協定を結んだ。

熊本工場は同町の「第二原水工業団地」(約21.3ヘクタール)に建設し、23年9月に完成する予定。製造設備の搬入や立ち上げを経て、24年12月に製品出荷を始める計画。総投資額は約1兆1,000億円で、約1,700人の雇用を見込む。

すでに周辺では、製造装置メーカーである東京エレクトロンが3月に子会社の合志事業所(熊本県合志市)に300億円を投じて開発棟を2024年秋に新設すると発表し、TSMCと取引があるコータ・デベロッパや洗浄装置の研究と開発を進める。材料では、半導体製造ガス供給装置を製造するジャパンマテリアルが4月14日、JASM近接地の工場を12億円で購入したと発表しており、TSMCの進出を受けて周辺産業の活性化が早くも始まっている。