2022年3月27日、中国の上海は大規模なPCR検査のため、市の半分を順番に封鎖することを発表した。この措置は半導体産業にとっても影響は小さくない。上海張江ハイテクパークを持つ上海の浦東新区の半導体産業の規模は2020年で1,471億元にも達し、これは中国全土の約20%、上海の約71%を占めており、半導体産業が最も集中している地域であるからである。

しかしながら、上海浦東新区に拠点を構える大手半導体メーカーは現状では影響は少ないことを発表している。

台OSAT大手のASEは、上海張江ハイテクパークに多額の投資を行っている。政策の防疫措置に従って、ロジスティクスコストの増加など、運用上の影響は、収益に限定的な影響を与えるであろうと述べた。

台湾の大手半導体メーカーのウエハ・ワークス社は、上海工場の人員配置と生産に影響はないが、今後の出荷に影響がある可能性があると述べた。ウエハ・ワークス社は上海の松江区にあり、主に半導体シリコンエピタキシャルウェーハの研究開発、製造、販売を行っており、その他、半導体シリコン材料加工サービスを提供している。同社の製品は、8インチ以下(主に6インチ、4インチと5インチ)のエピタキシャルウェーハであり、主に自動車、通信、電気で広く使用されている電源装置やアナログチップの製造に使用されtえいる。

ファウンドリ世界最大手の台TSMC社は、上海の松江に8インチの工場があるが、同社は政策の防疫措置に従っても今の所、上海工場の生産に影響を与えることはないと述べた。

中国のファウンドリ大手SMIC社は上海に8インチと12インチの工場を持っており、同社の最先端製造プロセスは上海に集中している。月間のウエハ処理能力は約3.5万枚であるが、同社も今の所、生産および運営は正常であると述べた。