ロームと中国・正海集団有限公司（正海集団）は2021年10月21日、パワーモジュール事業に関する新会社設立に向けた合弁契約を締結した。新会社「上海海姆希科半導体有限公司/ HAIMOSIC (SHANGHAI) CO.,LTD.」は、2021年12月に中国内での設立を予定している。出資比率は正海集団のグループ会社である上海正海半導体技術有限公司（正海半導体）が80％、ロームが20％となる。従業員数は120名を計画している。
新会社により開発されるモジュール製品は、既に電動車への採用も予定されており、2022年より量産開始予定である。
新会社は、電気自動車のトラクションインバータなどに最適なパワーモジュールの事業展開を目的に、SiCパワーデバイスを使用したパワーモジュールの開発、設計、製造、販売に係る合資事業を展開する。正海集団のグループ会社のインバータ技術と、両社のモジュール技術、およびロームの最先端SiCチップを融合し、高効率なパワーモジュールを開発を目指す。
ロームは中国に置ける電気自動車向け部品事業を強化するため、2021年8月には吉利汽車集団（Geely Automobile Group）とSiCパワーデバイスを中心とした戦略的パートナーシップを締結している。すでに成果の第一弾として、Geelyが開発中の電気自動車用プラットホームに、ロームのSiCパワーデバイスを搭載したトラクションインバーターが採用されている。