韓国Samsung Electronics社は2021年10月7日に開催された「Samsung Foundry Forum 2021」において、3nm、2nmの量産時期の見通しを公表した。同社では3nm以降の微細トランジスタについては、ナノシートを利用するGAA(Gate All Arround)構造を採用する計画である。同社のGAAは独自開発のMBCFET (Multi Bridge Channel FET) 構造を採用している。3nmの第1世代プロセスでの製造は2022年に量産を開始、第2世代プロセスについては2023年の量産開始を計画している。同構造を採用することで、5nmプロセスでFinFET構造を採用した製品と比較して、動作速度は30%向上、消費電力は50%削減、面積は35%削減することを可能にするとした。
同Forumでは、新しい低消費電力17nmプロセス「17LPV(17nm Low Power Value process)」の概要も発表された。17LPVはトランジスタにはFinFET構造、配線は28nmプロセスで実績のある技術を利用することで、28nmプロセスと比較して面積は43%削減、性能で39%向上、電力効率は49%向上を実現するとした。同プロセスの量産開始時期は公表されていないが、CMOSイメージセンサの製造から応用していく見通しである。