SEMIは2021年5月3日、2021年第1四半期のシリコンウエハ出荷量を発表した。同期出荷量は33億3,700万inch²で、前年同期比14.3%増、前期比は4.3%増となった。2018年第3四半期を上回り、過去最高の出荷量となった。

SEMIのSilicon Manufacturing Group(SMG)のNeil Weaver会長は「ロジック、ファンドリでの需要が引き続き強い。メモリも2021年第1四半期は出荷の拡張が加速している」とコメントしている。

世界的な半導体需要の高まりによって、シリコンウエハそのものの需給バランスもタイトになってきている。業界トップの信越化学工業は、2023年以降に生産能力の増強を検討している事を明らかにしている。

同様に業界3位のSUMCOも、橋本CEOが、日本経済新聞の取材に、現在の状況に「在庫がまともに存在しない。」「工場や販路を一から造る『グリーンフィールド投資』も視野に入った。グリーンフィールドの増産を検討しなければいけない時期に差し掛かったことは間違いない。」と回答しており、この記事が出た直後、(4月17日)サムコの株価は5%程度の上昇を見せるなど、市場も「産業のコメ」を支えるシリコンウエハへの設備投資を期待していると見られている。