凸版印刷は2021年3月11日、CMOSイメージセンサ(CIS)の開発、販売を行う静岡大学初のベンチャー企業「株式会社ブルックマンテクノロジ」の発行済み株式の89.1%を取得し、2021年3月中に子会社することを発表した。
ブルックマンテクノロジは独自のToF(Time of Flight)方式センサ設計技術を活かした製品開発を進めている。高速撮像性/長距離測定性/外乱耐性を活用し、「外で使いにくい」「残像が発生する」などの、3Dセンサ普及の課題を克服した実用性の高いToFセンサを開発することを目指している。資本金は300万円。
凸版印刷とブルックマンテクノロジとは2017年に資本業務提携を行い、3Dイメージセンシング領域の研究・開発を共同で進めてきた。今回の子会社化により、ブルックマンテクノロジの持つ各種イメージセンサ開発実績およびToFセンサ設計技術と、凸版印刷の半導体回路設計技術を組み合わせ、高性能で実用性の高いToFセンサの開発を行う。さらに両社が共同で推進している自律自走ロボット、ゲーム/AR分野で活用される3Dイメージセンシング領域の研究を加速させ、早期の事業化を実現していく。センサ単体だけでなく、センサを用いた既存事業のDXや新たな新規事業の創出を目指す。