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GNCレター
マイクロン は、世界初の176層3D NANDフラッシュメモリの出荷開始を発表した。マイクロンのエグゼクティブバイスプレジデントの、スコット・デボア氏は、「マイクロンの176層NANDは、積層数で最も近い競合製品を40%程上回り、業界に新基準をもたらします。」と述べている。
この製品では、第二世代リプレイスメントゲートアーキテクチャという、現在の市場で最先端の世代NANDノードを採用している。前世代と比較して、読み書きのレイテンシ(転送要求を出した後、実際にデータが送られるまでに生じる遅延時間:単位ms)を35%改善し、パフォーマンスが劇的に向上したという。
また、今回の176層3DNANDに、スタック型リプレースメントゲートアーキテクチャ、新しいチャージトラップ、CMOSアンダーアレイ(CuA)技術を組み合わせたという。この組み合わせにより、狭い空間により多くのメモリセルを詰め込み、ダイサイズを大幅に縮小することによって、ウエハ毎の記憶容量を増やすことに成功した。
また、データの格納方式を、フローティングゲートから、チャージトラップ方式に切替え、この方式を、シリコン層の代わりに伝導性の高い金属ワード線を用いたリプレースメントゲートアーキテクチャと組み合わせることで、圧倒的な3D NANDパフォーマンスを達成した。
この176層 3D NANDは、マイクロンのシンガポール工場で量産され、CrucialコンシューマーSSD製品ラインを通じて出荷されているという。また、2021年中に本技術を採用した新製品を更に投入する予定だという。
マイクロンはNANDメモリのシェア12%で、世界第5位。NANDフラッシュ世界 TOP6の中で、Micronの下に位置していたSK HynixとIntelが統合することを発表した事で、シェアでは最下位になってしまったが、本製品を基に巻き返しを図る。
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