ファウンドリ世界最大手の台湾TSMCは、米国アリゾナ州に資本金35億ドルで、100%子会社を設立することを発表した。
同社では、今年5月に5nmプロセスの工場をアリゾナ州に建設することを発表していたが、TSMCとしても多額の資金を拠出することが必要かつ、採算が合うのかを不安視する見方があり、米中半導体戦争の覇権を握るためにTSMCの技術を取り込みたい米国政府からの多額の補助金を前提に建設するという見方があった。更に、米大統領選挙の結果が、トランプ政権からバイデン政権に移行することが確実となる中、バイデン政権が米中の半導体覇権争いをこれまで通りに強硬な姿勢を維持するかどうかも疑問視されていた。
TSMCが今回アリゾナに新会社を設立したということが、同社がアリゾナ工場のプロジェクトを今後も推進するという一つの回答となると市場、関係者は考えている。