オランダNXP Semicondutors社は2020年10月6日、アリゾナ州Chandler市で新しい150mmウェーハ対応Fabのオープンセレモニーを行った。新工場はGaNによる5G RFパワーアンプ専用工場となる。現在、認可申請中で、2020年末までに市場への最初の製品出荷とフル稼働の開始を予定している。2021年にはフル稼働にまで生産能力を引き上げる計画である。
同社は、過去3年間で約1億米ドルを投じ、GaNの生産能力を整備するため、既存工場を改造、GaN工場に転用した。新工場と同じ敷地にはNXPのR&D施設があり、同施設の開発チーム間の密接な協力をもとに、化合物半導体製造に関し長年蓄積した専門知識を活かしており、製造の迅速な立ち上がりが可能になることが期待される。
また、新ファブは同社の迅速な技術革新を可能にするハブとして機能する。5G基地局を始め、産業、航空宇宙、防衛市場の先進通信インフラの拡大をサポートする効率的な技術の開発も行っていく。
同社は、2014年に新しいGaNソリューションの提供を開始して以降、時間をかけて自社技術を完成させてきた。その後、2016年に独自プロセスを開発したことで、技術開発、製品開発を共に加速させてきた。