ジャパンディスプレイは2020年8月26日、白山工場の土地・建物および付帯設備をシャープに売却することで最終契約を締結したことを発表した。同工場の生産装置の一部については、2020年3月31日付で同社の特定顧客に売却することで契約している。今回、同一顧客に対して、この契約とは別に追加の譲渡についても最終契約に達したことを発表した。
今回の工場、生産装置の譲渡に伴い、営業外収益および特別利益の計上による利益が約268億円、特別損失の計上による損失が最大で約116億円生じる見込みとなったことも発表した。
また、JDIが検討を行っていた社内カンパニーであるモバイルカンパニー(現モバイル事業部)の子会社化については、今回の譲渡により資金調達のめどが立ったことから、検討を中止した。

今後もシャープは米アップルのiphone向け液晶の生産を継続させる予定だが、今後スマートフォン向け液晶パネルの需要は更に低下すると見られる為、シャープでは工場の余剰スペースを活用して、マイクロOLEDをはじめとする次世代ディスプレイの開発・生産にも活用する見込み。