GNC letter
GNCレター
台湾の半導体受託生産大手、VISは2026年1月28日、台TSMCと高耐圧(650V)及び低耐圧(80V)のGaN(窒化ガリウム)技術に関するライセンス契約を締結したと発表した。これによりVISは、データセンターや自動車用電子機器、産業用制御機器、エネルギー管理など、高効率な電力変換が求められる主要分野に向けた次世代GaNパワー技術の開発と拡大を加速させることができる。
VISは熱膨張係数がGaNに近く、反りが少ないQST基板を採用したGaNプロセスを2018年から開発し、2022年には650V GaN-on-QSTの量産を正式に発表していた。今回のライセンス契約により、VISはGaN-on-SiプラットフォームをGaN-on-QSTプラットフォームと組み合わせる。これにより、シリコン基板とQST基板の両方でパワーGaN技術を提供できる、世界で唯一のファウンドリとなるとともに、低耐圧(200V未満)、高耐圧(650V)、超高耐圧(1200V)をカバーする完全な製品ソリューションの提供が可能となり、電力半導体分野での技術ロードマップを大きく前進させる。統合プラットフォームは同社の8インチ製造ラインで検証され、プロセスの安定性と高い歩留まりを確保する。同プラットフォームの開発は2026年初頭に開始され、2028年前半の量産を目指す。
TSMCは2020年以前から、スマホ充電器やデータセンター電源向けに650VクラスのGaN-on-Si技術を開発し、外部顧客への提供も行っていた。ところが、市場自体も想定より成長が鈍化したほか、AI(人工知能)の急速な普及による高付加価値製品への需要が拡大を見せたため、同社は先端ロジック(3nm/2nm)や先端パッケージの供給に集中する方針へと転換し、GaN事業を縮小、2024年にはVISと米GlobalFoundriesへの事業の移管を決定しており、今回、VISへの技術供与が正式決定した形となる。
VISのJohn Wei社長は「今回の技術ライセンス契約は、VISとTSMCの関係性および継続的な協力体制を示すだけでなく、包括的なパワーGaN製品ポートフォリオの拡充と、化合物半導体分野における当社の戦略的地位強化への継続的な取り組みを表している」と述べた。
出典:VIS Press Center
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