ニコンは2025年12月11日、半導体露光装置と組み合わせることにより、「Wafer to Wafer」のボンディング工程などで求められる、高い重ね合わせ精度を実現するアライメントステーションの最新機種「Litho Booster 1000」を開発中であると発表した。2026年後半の発売を予定している。

近年、CMOSイメージセンサーに加え、ロジックやNANDフラッシュメモリで、垂直方向の空間を活用する3D構造の導入が進み、今後はDRAMにおいても採用が見込まれている。3D構造の形成には、複数台の半導体露光装置を用いて各層を露光する多層露光工程やウエーハ同士を組み合わせる「Wafer to Wafer」ボンディング工程などを要するが、こうした工程では、ウエーハに歪みやずれが生じやすい。

「Litho Booster 1000」は露光前のウエーハの歪みやずれを高い精度で多点計測し、その補正値を露光装置にフィードバックするための装置。同社では同様の装置を2018年から市場に投入しているが、「Litho Booster 1000」は前機種に比べ、その測定精度を高めた。高い生産性を維持しつつ、製造プロセスにおける歩留まり向上を目指すとしている。なお、同社のアライメントステーションは自社製のみならず、他社製の半導体露光装置とも組み合わせ可能であるという。

出典:ニコン ニュース