米半導体大手、NVIDIAは2025年11月19日、2026年第3四半期(8~10月期)の決算を発表した。売上高は前期比22%増、前年同期比62%増の570億600万ドル、GAAPベースの純利益は前期比21%増、前年同期比65%増の319億1,000万ドルとなり、ともに市場予想を上回り、四半期ベースで過去最高を更新した。

部門別ではデータセンター部門が前期比25%増、前年同期比66%増の512億ドルとなり、同社の業績を大きく牽引した。この成長は、アクセラレーテッドコンピューティング、強力なAIモデル、エージェントアプリケーションという3つのプラットフォームシフトによって推進されていると同社は説明する。特に前年同期比162%増という急成長を遂げたネットワーキングで、GB200およびGB300システム向けのNVLinkコンピューティングファブリックの急成長が売り上げの伸びに貢献したとしている。また、主力製品であるBlackwell Ultraに関しては、SemiAnalysis InferenceMAXベンチマークで最高性能と効率を達成、前世代比で1MWあたり10倍のスループットを実現したとしている。同社のジェンスン・ファンCEOは、「Blackwellの販売は驚異的で、クラウドGPUは完売状態だ」とし、旺盛な需要を強調している。

そのほか、ゲーミング・AI PC部門が前期比1%減、前年同期比30%増の43億ドル、プロフェッショナル・ビジュアライゼーション部門が前期比26%増、前年同期比56%増の7億6,000万ドル、自動車・ロボティクス部門が前期比1%増、前年同期比32%増の5億9,200万ドルとなった。

同社は2026年第4四半期の業績見通しについても発表。売上高について、アナリスト予想を上回る前年同期比65%増の650億ドル(±2%)と見込む。AI向けの旺盛な需要が継続するという見方から、強気の見通しを示した。