半導体後工程大手、米Amkor Technologyは2025年10月6日、米アリゾナ州テンペにて先端パッケージング・テスト拠点の起工式を行ったと発表した。同時に、同拠点に対する増資計画も併せて発表した。

フェーズ1では、約20億ドルを投じるが、今回の拡張計画ではフェーズ2として約50億ドルが追加投資される。フェーズ2では、追加のクリーンルームスペースや新たな先端パッケージングおよびテスト施設が建設される。両フェーズが完成すると、同拠点は75万平方フィートを超すクリーンルームスペースを提供し、最大で3,000人の半導体関連の雇用を生み出すことが見込まれている。

同社のCEOを務めるGiel Rutten氏は同拠点の起工について、「Amkor の長期的な成長とイノベーション戦略における大胆な一歩を示すものだ」とし、同拠点が「米国における半導体製造の未来を形作る助けとなるだろう」と述べた。

同拠点の建設は米国内の半導体サプライチェーン強化の一環として、米政府からCHIPS法による補助金の支給を受けている。同拠点の稼働により、台TSMCが同じアリゾナ州に建設する前工程の工場と合わせ、半導体製造のエンド・ツー・エンド体制を実現できる。

米商務長官のHoward Lutnick氏は、「Amkor とのパートナーシップにより、米国で初めて大規模な先端パッケージングが実現し、我が国のAI産業能力とアメリカのイノベーションを支えることになる」と述べた。

同施設のフェーズ1の建設は2027年半ばを予定し、2028年初頭からの稼働開始を見込む。主な顧客はTSMCの前工程工場を利用したAppleやNVIDIAといった米国企業と見られている。

出典:Amkor Technology Press Realease