半導体製造装置大手、米Applied Materials(AMAT)と米アリゾナ州立大学(ASU)は2025年10月9日、アリゾナ州テンピの同大学リサーチパークにあるMacroTechnology Work内にMaterials-to-Fabセンター(MTFセンター)を設立し、開所式を行ったと発表した。同センターは研究・開発・プロトタイピング施設として、両者が2億7,000万ドルを投じて設立した。

ASUは州、連邦政府、および民間のステークホルダーから数件の大型投資を受け、前工程イノベーションから先進的パッケージングや量産に至るマイクロエレクトロニクスのエコシステム全体を対象に研究を行っている。AMATは従来からASUのMacroTechnology Works内に拠点を設置し、同大学の教職員や学生も研究活動に参加してきた。

同センター内にはAMATの最先端半導体製造装置やプロセス技術が導入される。これにより、先端パッケージングや次世代半導体プロセス開発を加速させ、イノベーションを促進する。また、アリゾナ州内および米国全体の半導体エコシステムを結び付け、技術移転・人材育成・スタートアップ支援を行う拠点としても活用される。

AMATのセミコンダクタプロダクトグループのプレジデントを務めるPrabu Raja氏は、MTFセンター設置について、「米国がAIやハイパフォーマンスコンピューティングなど未来を形成するメガトレンドをリードできるよう、それに不可欠な新しいチップテクノロジーの開発を加速すること」が狙いであると述べた。

ASU Knowledge Enterpriseのエグゼクティブバイスプレジデントを務めるSally Morton氏は、「AMATが顧客の声を持ち寄り、ASUがこれに学生たちの好奇心や創造力をプラスすると何が起こるか、とても楽しみだ」と期待した。

出典:Applied Materials News Release