JX金属は2025年9月16日、静岡大学との連携を強化し、生成AI向けデータセンターなどの光学分野で必要とされる結晶材料の開発を加速するため、同大学浜松キャンパス内にある電子工学研究所内に共同研究部門を新たに設置したと発表した。

同社は生成AIの急速な普及を背景に、半導体材料/情報通信材料セグメントを成長戦略のコアに位置付け、次世代半導体材料やフォトニクス材料をはじめとする先端材料分野の研究開発を進めている。特に力を入れているのが、InP(インジウムリン)基版やCdZnTe(カドミウムジンクテルル)基版などの結晶材料で、これらはデータセンターの他、自動運転や防衛、航空宇宙、医療などの光学分野で用いられる。

今回設置した共同研究部門ではこれらの結晶材料の成長技術の開発に関する研究を行う。JX金属がこれまでに確保してきた技術に加え、静岡大学の持つ先進的技術や学術的知見を融合することで、結晶を成長させる際の質をさらに向上させ、製品使用時に高いパフォーマンスを発揮できるようにすることを目指す。

なお、同共同研究部門の設置期間は2025年8月1日から2027年9月30日までとなっている。

出典:JX金属 ニュースリリース