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メモリ大手のキオクシアは2025年7月22日、生成AI向けに開発中の大容量NVMeエンタープライズSSD「KIOXIA LC9」シリーズに、業界初となる245.76TBモデルを追加したと発表した。生成AIに必要な大規模言語モデル(LLM)のトレーニングセットや、RAG(Retrieval Augmented Generation)をサポートするベクターデータベースの保存などへの用途を想定した、大容量、高速性、高効率を兼ね備えたストレージとなっている。
新モデルは、同社の高精度なウエーハ加工技術、材料設計、ワイヤボンディング技術などを駆使し、2Tbの第8世代BiCS FLASH 3次元フラッシュメモリQCLチップを32枚積層した、業界最大容量となる8TBのフラッシュメモリ製品を搭載している。これにより、高速データ転送企画のPCIe 5.0に対応し、2.5インチとE3.L規格に対応できるようになった。
高価なGPUが十分に活用されないことが多いHDDとは異なり、コンパクトな設置面積で消費電力あたりの容量が大きい高密度ストレージを実現する。最大245.76TBの容量を実現することで、大量の電力を消費するHDDをより少ない台数で置き換えることができ、それにより、優れた性能、全体的な消費電力の低減、ホストシステムのドライブスロット数削減、冷却コスト削減を実現するという。また、その結果として、総保有コスト(TCO)の改善も見込めるという。
新モデルは現在、限定顧客向けにサンプル提供中。8月5日~7日に米サンタクララで開催される「FMS: the Future of Memory and Storage 2025」で紹介される予定だ。
出典:キオクシア ニュース
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