台湾の「経済日報」によると、半導体ファウンドリ世界最大手である台TSMCは、6月上旬から、2nmプロセスによって1,000個程度のチップの試験生産を開始し、2025年の量産に向けてベースを作っていくと報道した。2nmの生産拠点は、新竹科学工業園区内にあるFab 20に設置され、その後は、台中サイエンスパークでも生産が行われる予定であるとしている。

TSMCはすでに新竹科学工業園区に2nmプロセスの技術者を派遣し始め、1,000人以上の研究開発チームを構築しているとされる。

TSMCは、2nmプロセスから同社としては初のGAAトランジスタ構造(ナノシート)を採用する予定。2nmノードによって、同じ消費電力でも3nmプロセスから最大で15%の速度向上と、同じ速度では最大30%の電力削減を実現するとしている。

韓Samsung Electronicsでは、既に3nmノードにてGAAトランジスタ構造で生産を行なっており、GAAの量産では先行している。今後、2nmプロセスに向けた両者の技術競争が注目される。