米Applied Materials(AMAT)社は2022年12月下旬にシンガポール、米国での半導体製造装置の生産能力拡大、研究開発機能の増強計画を明らかにした。このために数十億米ドルの投資を行う予定である。
シンガポールに関しては、今後8年間の生産能力、研究開発能力強化計画である「Singapore2030」を発表した。シンガポール政府と協力して同地における半導体製造装置製造のためのエコシステムを整備すると同時に、人材育成を図る。同計画に基づき、2022年12月にシンガポールに米国外としては最大規模となる工場に着工した。設備投資額は数億米ドルとなる。
シンガポールではさらにシンガポールの科学技術庁(A*STAR)の研究機関であるInstitute of Miroelectronics(IME)と協力して研究開発機能の強化を図る。ヘテロ接合、ハイブリッドボンディングなど3Dパッケージング技術の開発に注力する。
米国ではカリフォルニア州Sunnyvaleに次世代研究開発拠点を設立、米国内での能力を倍増させる計画を2023年初めにもスタートさせる。新施設では高度な最先端材料エンジニアリング、半導体技術、プロセス装置の開発を統合、研究開発のスピード向上を図る。同社と世界の有力半導体企業、大学・研究機関、さらに将来的に創設が期待される米国立半導体テクノロジーセンタ(National Semiconductor Technology Center)との協業も視野に入れている。AMATは同施設に対して、CHIPS and Science Actに基づく米政府の支援、 カリフォルニア州知事オフィスによる経済事業開発プログラムに基づく支援などを得ていく計画である。
さらテキサス州Austinの生産能力増強も図る。