米Applied Matrials(AMAT)社は2021年6月16日、3nmノード以降の先端ロジックに対応する新しい配線プロセス技術として「Endura Copper Barrier Seed IMS」と呼ばれる新しいソリューションを開発、発表した。このソリューションはすでに全世界の主要なファウンドリやロジックメーカーに採用されている。


配線が微細化するほど電気抵抗が高まり、性能低下と消費電力増につながる。7nmノードから3nmノードに移行する場合、ブレークスルーがなければ配線のビア抵抗は10倍に増え、トランジスタのスケーリングによるメリットが打ち消されてしまう。
この課題に対応するため、新ソリューションは7つの異なるプロセス技術(ALD、PVD、CVD、Cuリフロー、表面処理、インターフェースエンジニアリング、計測)を高真空下で1システムに統合するもの。コンフォーマルALDに代わって選択的ALDを採用することで、ビア・インターフェースに使われていた抵抗値の高いバリアをなくすことを可能にした。さらにCuリフロー技術により、狭い形状でもボイドフリーのギャップフィルを可能にしている。ビアのコンタクトインターフェースにおける電気抵抗は最大50%低減し、チップの性能と電力消費が改善されるほか、3nmノード以降へのロジックスケーリングも可能となる。
AMATのPrabu Rajaシニアバイスプレジデントは「複数のプロセス技術を真空下で統合することで、材料と構造を再構築して、より有用でバッテリ寿命の長いデバイスを顧客に提供できる。この独自のインテグレーテッド ソリューションにより、顧客は性能、消費電力、面積あたりコストに関するロードマップ達成を加速させることができる」とコメントしている。