キヤノンは2020年11月15日、第6世代のガラス基板サイズ(1,500×1,850mmサイズ)に対応したFPD向け露光装置の新製品として、高精細化が求められている次世代の中小型ディスプレイ向けに解像力1.2μm(L/S)を実現した「MPAsp-E903T」を2020年11月下旬に発売することを発表した。

新製品はFPD露光装置として、初めてDUV波長を発光する新光源を搭載した。波長が変化しても色収差の影響が少ないミラー光学系特有の利点を生かすことで、これまでに使われている紫外光よりも短い波長を実現した新光源と、新たに開発した投影光学系を搭載したことで、1.2μmの解像度を実現した。さらに、位相シフトマスクなどの超解像技術で1.0μmの解像度での露光も可能となっている。
また、装置内レイアウトと温度調節システムの改良により、±0.25μmの高い重ね合わせ精度を実現している。
また、フォトマスクの大きさやインターフェースが共通の従来機種「MPAsp-E813H」(2014年9月発売)と組み合わせて使うこともできる。