米Teradyneは2025年8月4日、生成AIサーバーに用いられる高帯幅域メモリ(HBM)向けの次世代型テスト装置「Magnum 7H」を発表した。業界最大手のHBMメーカーにおいて、同装置を用いた大量出荷と生産が既に始まっているという。

HBMは生成AIに欠かせない画像処理半導体(GPU)に搭載される高性能のDRAM。性能の向上を目指し、各メーカーの競争が過熱している。メーカーの開発競争に並行するように、製造装置やテスタの開発も加速している。

同社が今回開発した「Magnum 7H」はHBM2E、HBM3、HBM3E、HBM4、HBM4Eなど、様々な規格のHBMに対応可能であり、ベースダイのウエーハテストからメモリコアテスト、バーンインに至るまで包括的なテストカバレッジを提供する。また、従来のプローバーとプローブカードを用いてKnown-Good-Stack-Die(KGSD)またはチップオンウエーハレベルでのプレシングルレートHBMデバイスのテストをサポートするとともに、ポストシングルレートHBM向けの新型ベアダイプローバー/ハンドラにも対応するという。

加えて、HBM3/3EおよびHBM4/4Eデバイスを最大4.5 Gbpsでテスト可能であり、優れたタッチダウン効率により量産環境でのスループットを1.6倍に向上するなど、高性能かつ高並列性も備えているという。

同社のメモリテスト事業部長を務めるYoung Kim氏は、「このイノベーションは、メモリテスト技術を前進させる当社のコミットメントにおける重要な節目だ」としたうえ、「今日のデバイスをサポートするだけでなく、明日のデバイスにも対応できる将来性を備えたテスタを提供するものだ」と述べた。

出典:Teradyne Press Release