新電元工業は2020年6月30日、β型酸化ガリウム(β−Ga2O3)の開発を行う株式会社ノベルクリスタルテクノロジー(本社:埼玉県狭山市)の第三者割当増資の一部を引受けることで出資を実施したことを発表した。
β型酸化ガリウムは、SiCやGaNよりもバンドギャップが広く、デバイスとした時に高耐圧化・大電流化が容易で、耐環境性能に優れた材料特性を持つ。また半導体製造プロセスでは、一般的な液相/気相でのエピタキシャル層成長を利用することができるため、SiCなどと比較して製造コスト面で有利になることが期待されている。
ノベルクリスタルテクノロジーは設立が2015年6月。β−Ga2O3単結晶基板・エピタキシャルウェーハの開発・製造・販売、及び、それらを用いたパワーデバイスの開発を行っている。
同社のパワー半導体設計・評価技術やモジュール実装技術を、ノベルクリスタルテクノロジーのβ型酸化ガリウムパワーデバイス開発へ融合することで製品化を加速し、比較的大きな電力を必要とする産業機器用インバータやEV駆動モータ用インバータ向け半導体製品への展開を目指す。