JX金属は2026年3月6日、次世代半導体向けの高純度ALD/CVD材料の需要増に対応するために設備導入を進めていた茨城事業所(日立地区)について、量産ラインの立ち上げが完了したと発表した。既に顧客への出荷を開始しているとのこと。

生成AIの普及やデータセンターの増設を背景に、ロジック半導体や3D-NAND、HBMなどの需要が急増している。こうした先端半導体では微細化・多層化が進んでおり、高アスペクト比構造に対応可能なALD/CVD材料の必要性が高まっている。従来、配線材料としては、タングステン(W)系材料が用いられていたが、微細化・多層化により、W配線の抵抗が急増し、ボトルネックに陥っていた。そこで、W系材料に代わる次世代配線材料として、低抵抗で薄膜化が可能なモリブデン(Mo)が注目され、需要が急増している。

JX金属はMo系材料の需要増加に対応するため、2025年時点で東邦チタニウム茅ケ崎工場において、3D-NAND向けMo系ALD/CVD材料の製造を開始した。その後、2026年2月25日に同社を完全子会社化し、生産能力を増強した。これに加え、JX金属茨城事業所にも3D-NAND向けMo系ALD/CVD材料の量産ライン立ち上げに向けた設備導入を進めていたが、この度、量産ラインの立ち上げが完了したとのこと。

JX金属はグループの長期戦略「2040年JX金属グループ長期ビジョン」において、資源・金属事業から技術立脚型企業への転換を掲げている。今回の生産体制強化もその一環で、先端半導体向け材料の供給を通じて成長分野への展開を加速させる方針だ。

今後は3D-NAND向け以外のALD/CVD材料の開発・製造も視野に入れているとのことである。

出典:JX金属 ニュースリリース