GNC letter
GNCレター
米の半導体大手、Advanced Micro Devices(AMD)は4月14日、同社のHPC向け次世代CPUである第6世代「AMD EPYC」(開発コード名:Venice)が台TSMCの最先端2nmプロセス(N2)においてテープアウトしたと発表した。
同製品は業界初のTSMCの2nmプロセスを使用して製造されるHPC向け製品となる。AMDは今回の発表について、「AMDとTSMCが新しい設計アーキテクチャに共同で取り組むという半導体製造パートナーシップの強みを示すもの」であるとともに、「AMDのデータセンター向けCPUロードマップの実行において大きな前進を意味する」ものであると強調した。
「Venice」の正式リリースは来年になる見込みである。なお、製品の詳細については明かされていない。
また、AMDは同時に、第5世代「AMD EPYC」(開発コード名:Turin)について、TSMCの米アリゾナ州の新工場(Fab21)での立ち上げ及び検証が完了したことも発表した。AMDの製品はこれまではTSMCの台湾工場でのみ生産が行われており、同製品は米国内で初めて生産される製品となる。米国内での製造はトランプ米大統領の就任前から計画されていたものではあるものの、今後予定されている半導体に対する品目別追加関税の回避が可能となる。
AMDのCEOを務めるLisa Su博士は「TSMCは長年のキーパートナーであり、同社の研究開発及び製造チームとの深い協力関係により、AMDは常に高性能コンピューティングの限界を押し広げるリーダー的な製品を提供することができた」とし、「TSMCの2nmプロセスおよび米国アリゾナ州の半導体前工程工場(Fab 21)における HPC分野の主要カスタマーとなったことは、AMDとTSMCが緊密に連携し、革新を推進し、次世代のコンピューティングを支える先端技術を提供するために取り組んでいる好例」であると説明した。
一方、TSMCのC.C.Wei会長兼CEOは、両社の協業について、「HPC向けシリコンにおいて、より高い性能、電力効率、そして歩留まりの大幅な向上を実現する、技術スケーリングを推進する」とし、「今後もAMDと緊密に協力し、コンピューティングの次の時代を実現していくことを楽しみにしている」と述べた。
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