東京エレクトロンは11月12日、2024年度第2四半期(7~9月期)の決算を発表した。売上高は前期比2.1%増、前年同期比32.4%増の5,665億円、営業利益は前期比10.6%減、前年同期比54.1%増の1,481億円、純利益は前期比6.7%減、前年同期比60.9%増の1,177億円となった。

事業別の売上高では、半導体製造装置は前期比3.8%減、前年同期比31.6%増の4,150億円となった。アプリケーション別の内訳は、非メモリ向けが71%、DRAM向けが26%、不揮発性メモリ向けが3%であった。前期における中国からの前倒し計上もあり、当期売上高は若干減少しているものの、AI(人工知能)サーバーやAI搭載スマートフォン及びPC向けの需要が高く、引き続き堅調な推移を見せている。

地域別の売上高では、中国向けの構成比率が前期比で8.6%減少し、41.3%となった一方、それ以外の地域で比率が概ね上昇した。米国の対中規制により、中国向けの出荷が縮小している。同社の川本弘常務執行委員は中国向けの売上高比率について、「規制などのリスクを織り込み、下期(10月~2025年3月)には30%台だと考えている」と述べており、今後継続して縮小される見込みであるとする。

同社は2024年度通期の業績予想を修正。AI関連機器の需要に牽引されて前工程製造装置市場は回復基調にあり、2025年に向けて最先端メモリ、最先端ロジックの設備投資の本格化が期待されることから、売上高は前年度比31.1%増の2兆4,000億円、営業利益は同49.1%増の6,800億円、純利益は同44.5%増の5,260億円とそれぞれ上方修正した。予想の通りになると、同社にとって過去最高の業績となる。中国向けの売上縮小も大きな影響がないものと見込んでいる。

出典:東京エレクトロン 2025年3月期 第2四半期決算