韓国・SK Hynixは7月26日、京畿道龍仁市に建設される半導体産業団地「龍仁半導体クラスター」の第1ファブの建設に約9兆4,000億ウォン(68億ドル、1兆300億円)を投資することを決定したと明らかにした。

ソウル近郊に位置する京畿道龍仁市遠三面の敷地415万平方メートルに建設される同産業団地は現在インフラ整備を行っている。SK Hynixは2019年に同地に次世代半導体を生産する最先端ファブを4カ所建設し、国内外50以上の関連企業と共に半導体協力団地を構築する計画を発表していた。

今回承認された投資額には、第1ファブと共に水処理施設、共同区(電線路、通信線路、上下水道管、熱水送管などの地下埋設物等)、変電施設、倉庫といった付帯施設と業務支援棟、福祉施設などのクラスターの初期運営に必要な各種建設費用が含まれている。

龍仁の第1ファブでは、同社の主力製品であるAI向けのHBMを始めとする次世代半導体を生産する予定である。また、完工時点での市場の需要に合わせて他の製品の生産にもファブを活用できるように準備するとしている。

加えて第1ファブには、国内の半導体関連の中小企業の技術開発、実証、評価を支援するミニファブも設置される計画である。同社は実際の生産現場に似た環境を中小企業に提供することにより、これらの企業が技術完成度を高められるようにする。

SK Hynixのキム・ヨンシク副社長は「龍仁クラスターはSK Hynixの中長期成長の基盤であり、協力社と共に築き上げていく革新と共生の場になるだろう」としたうえ、同産業団地が完成することで、「(韓国内の)半導体技術力とエコシステムの競争力を画期的に高め、国家経済の活性化に寄与するつもりだ」と期待を示した。

「龍仁半導体クラスター」の第1ファブは2025年3月に着工し、2027年5月に竣工する予定である。