韓国・YC Chemは7月1日、同社が新事業として開発を進めていた半導体洗浄装置を国内のウエハメーカーに初出荷したと明らかにした。

同社は元々、フォトレジストやフォトマスク現像液、洗浄液、CMPスラリーなどを製造する半導体材料メーカーで、2022年にKOSDAQに上場した。最近では、EUVフォトレジストの開発に取り組んでいることが報じられている。同社は事業ポートフォリオの多様化を目指し、半導体製造装置市場への参入を決め、研究・開発を進めていたが、今回初めて、自社製装置を納品する運びとなった。

同社が開発した半導体洗浄装置は枚葉式とバッチ式の両方が可能となるハイブリッド型。今後、装置のモジュール化を通した高度化を経て、量産用の装置を開発する。

なお、同社の装置新事業部では、洗浄装置以外にも、高選択比リン酸濃度分析装置を開発中である。同装置はNANDの生産時、エッチング工程で使用される高選択比リン酸系エッチング液の濃度を実時間で測定し、交換時期を知らせる装置である。

同社は今回の初出荷を礎として、様々な顧客を確保し、新事業である装置事業の売上の比重を高めていく計画である。同社の関係者によれば、「洗浄装置は年内に売上が発生する」とし、「高選択比リン酸濃度測定装置は年内にチップメーカーの評価を受け、チップメーカーの量産に適用されるように最善を尽くしている」と述べた。