半導体ファウンドリ世界最大手である台湾のTSMCは2023年6月6日、現在熊本県菊陽町に建設中である同社の日本初の工場に続いて、現在検討中と言われている日本の2番目の工場も、熊本への建設を計画していると明らかにした。

これは、TSMCの劉徳音会長が同日に台湾・新竹市で開かれた株主総会後の記者会見で、日本の2番目の工場について、土地は取得段階だが、その建設地は熊本であると述べた。

加えて劉会長は、イメージセンサーや自動車向けに用いられる成熟プロセスの生産能力が不十分であるという多くの顧客の声を受け、日本第2工場でも第1工場と同様に成熟プロセスを中心に導入する方向で検討をしており、最新スマートフォンなどへ向けた先端プロセスを導入する計画はないとも述べた。

なお、現在建設中の第1工場の周辺にはソニーが既存工場に加え、イメージセンサー生産のための新工場を建設する計画を明らかにしたばかりである。第1工場に続き第2工場が計画通りに完成し稼働を開始すれば、イメージセンサー向け半導体のより安定した供給が可能となり、同社のイメージセンサーの生産能力がさらに向上することが予想される。