SEMIは2023年3月27日、最新の300mm Fab Outlook to 2026レポートにおいて、世界の300mmウエハ対応半導体前工程ファブの生産能力が2026年に過去最高の月産960万枚まで増加する予測を発表した。300mmファブの生産能力は2021年〜2022年に旺盛な成長をした後、2023年はメモリおよびロジックデバイスの需要軟化により成長が減速することが予測される。

2022年〜2026年の予測期間中に、需要の増加に対応して300mmファブの生産能力を増強することが予想される企業には、米国ではGlobalFoundries、 Intel、Texas Instruments、Micron、中国では Hua Hong SemiconductorとSMIC、欧州ではInfineonとSTMicroelectronics、 韓国では Samsungと SK Hynix、 台湾では TSMCと UMC、そして日本では KIOXIAがある。各社の合計では、2023年〜2026年に82の新規ファブ/ラインの稼働が計画されている。

地域別では米国の輸出規制を受ける中国では成熟技術に政府投資を集中することで300mmファブの生産能力をリードし、世界シェアを2022年の22%から2026年には25%に引き上げ、月産240万枚に達することが見込まれている。韓国の300mmファブ生産能力の世界シェアはメモリ市場の需要低迷により、2022年〜2026年にかけて25%から23%に低下する見込み。台湾は同期間に22%から21%にわずかに低下するものの、3位を維持するものとみられる。

日本は他の地域との競争が激化する中で、2022年の13%から2026年には12%に低下する見込み。米州の世界シェアは2026年までに0.2%から9%近くにまで上昇し、また欧州・中東のシェアは6%から7%に上昇する見込み。東南アジアの同期間のシェアは4%を維持する。
製品分野別では、2022年〜2026年までの年平均成長率はアナログとパワーが30%で他の分野をリードし、ファウンドリが12%、オプトが6%、メモリが4%となっている。