ローツェは2023年1月6日、取締役会において化学分析業務を行う株式会社イアスを完全子会社とすることを決定したことを発表した。2023年3月1日付で29億円で既存株主から議決権ベースで52%の株式を取得し、残りを株式交換で取得して完全子会社とする。
イアスは2004年の設立。ICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析)を用いた微量元素分析に求められるソリューションを提供している。主力製品Expertシリーズは、シリコンウェーハ表層部の金属不純物の分析において、高水準の自動化とともに、業界最高水準の検出精度を実現。これまでに数多くの最先端半導体工場に導入されている。21年11月期の単独決算は、売上高が前の期比55%増の28億円、税引き利益が3.1倍の4億5800万円と好調であった。
ローツェは自社の国内外の販売網を生かしてイアスの製品の販売拡大を支援する。また異物混入による半導体の歩留まり低下を防止する技術の開発でも進歩が期待できる。