SiC基板世界最大手の米Wolfspeed社と、自動車部品大手の米BorgWarner社は2022年11月16日、BorgWarnerがWolfspeedに5億米ドルを出資し、WolfspeedのSiCデバイス生産能力増強を支援することで合意に達した。BorgWarnerは、今回の出資により年間6億5,000万米ドル以上の自動車用インバータ向けのSiCデバイスが安定的に供給されるような生産体制構築を支援する。
BorgWarnerは、2025年までに45億米ドルにまで拡大することが見込まれる(同社予想)電気自動車市場向けの製品の市場開拓に力を入れている。
一方、Wolfspeedは2022年10月に総額65億米ドルの設備増強計画を発表したとともに、Mohawk Valleyの8インチ対応既設ラインに装置を追加し、増強するとともに、ノースカロライナ州のSilar CityにSiC材料の工場を新設する。新工場の建設は数期にわたって行われるが、第1期分は2024年末の完成を目指している。同新工場により、WolfspeedのSiC材料の生産能力は現状の10倍にまで引き上げる計画。