昭和電工と韓国SK Materials社は2022年6月29日、半導体製造用高純度ガス事業の北米協業検討覚書(MOU)を締結した。今後両社は共同で北米での半導体用高純度ガス現地生産の検討を行う。
2021年以降、大手半導体メーカーによるアメリカでの投資や設備増強が増え、半導体材料の同国内での需要も拡大、高純度ガスも需給がひっ迫している。しかし、昭和電工の半導体用高純度ガス事業は、アジアの生産拠点で生産・充填 し、アメリカへ輸送するサプライチェーンを構築しているため、輸送コストアップや、物流ひっ迫時の供給不安といったビジネス上の課題があった。
このような課題に対応するため、同社と韓国 SK Inc.の高純度ガス事業の社内独立企業である SKInc.マテリアルズは、共同で北米での半導体用高純度ガス現地生産の検討を開始した。
両社は、2017 年に半導体用高純度ガスの製造・販売を行う合弁会社「SK昭和電工」を設立し、韓国で窒化膜のエッチングガスである CH3F の生産を行っている。半導体用高純度ガスの市場で、昭和電工はエッチングガスにおいてトップシェア、SK Inc.マテリアルズクリーニングガスおよび成膜ガスでトップシェアを持っている。
両社は、2017 年に半導体用高純度ガスの製造・販売を行う合弁会社「SK昭和電工」を設立し、韓国で窒化膜のエッチングガスである CH3F の生産を行っている。現在、SK 昭和電工は HBr の製造プラントを韓国に建設しており、7 月に竣工予定。