三井化学と旭化成は2022年5月22日、三井化学が旭化成のペリクル事業を取得することで合意したことを発表した。三井化学は、旭化成のペリクル事業を吸収分割により包括的に承継し、ペリクルの製造を請負う旭化成EMS株式会社(従業員数約170名)を100%子会社化し、旭化成のEMS延岡事業所と岩国大竹工場をペリクル製造拠点として運営していく。なお、吸収分割の効力発生日は2023年7月1日を予定している。

また、韓国・台湾における事業については、本吸収分割の効力発生日までに、旭化成の現地法人から三井化学の現地法人である三井化学韓国株式会社および台湾三井化学有限公司にそれぞれ事業譲渡を行う。
吸収分割対価・事業譲渡対価の総額は、当社と旭化成との間で最終的に合意した事業価値74億円を基礎として、各種価値調整を踏まえて今後確定する。
三井化学は、1984年にペリクルの販売を開始して以来、ペリクルの先端品市場において実績を残しており、EUVペリクルの事業化も実現している。旭化成は1986年にペリクル事業を開始、FPDペリクルではトップメーカとなっている。LSIペリクルにおいても液浸ArF市場においてのシェアを拡大している。