米国議会下院は、世界中で不足する半導体不足を脱出するために、すでに成立している半導体製造支援の枠組みである、CHIPS for America Actに520億ドルに上る補助金を計上することや、半導体製造に加え、再生可能エネルギーやサイバーセキリュティ、AI、量子コンピューティングといった研究開発のため、3,000億ドルといった投資を盛り込んだ2022年度版アメリカ競争法を下院議会で可決した。ナンシー・ペロシ下院議長は、サプライチェーンの面で米国の自給自足を実現し、他国への依存をなくすことが法案の目的であることと述べた。

下院でこの法案が可決したことによって、今後は上院で妥協案を審議するための期間に入る。

バイデン政権はこの法案を後押ししており、「下院は、強靭なサプリチェーンと低価格、より多くの製造と良質の製造業雇用を米国にもたらし、21世紀に中国やその他の国々を凌ぐための重要な投票を行った」と評価した。また、米半導体産業協会(SIA)もこの法案を後押ししている。