イビデンは2021年9月10日、岐阜県揖斐郡大野町が「大野神戸インターチェンジ周辺まちづくり整備事業」により整備する事業用地のうち約15万m²を取得することで、同市と協定を結んだことを発表した。具体的な生産品目、操業時期や規模などは、今後検討するが、将来的に更なる需要拡大が見込まれる高機能ICパッケージ基板の生産能力増強を軸に検討を進めるとしている。
同社ではパッケージ基板の生産増強を進めており、2021年3月には1,800億円の大型投資の計画を発表している。河間事業場をスクラップ&ビルドして、新棟となるCell6を建設、23年度中にも稼働させる予定である。Cell6がフル稼働すれば、生産能力を20年度末比で40%程度拡大できるとしている。また、現在。1,300億円を投じて大垣中央事業場でも新棟のCell5を整備、新ラインを導入している。新ラインでは20年度下期から製品出荷を行っている。

パッケージ基板業界では、最近の旺盛な需要に対応するため、イビデン以外でも生産能力の拡大が進められている。
新光電気工業は2020年からフリップチップパッケージ基板の増産のため、2018年度〜2021年度で514億円の投資を計画しており、2020年度から高丘工場を中心に増強分の稼働を開始している。
京セラではセラミック・パッケージを製造している川内工場の増強を進めており(稼働開始は2019年)、さらに綾部工場の第3棟への新しい基板製造設備の導入も計画している。