大手ファンドリ企業である米Global Foundries(GF)社は2021年7月19日、ニューヨーク 州北部マルタ(Malta)にある工場サイトの強化方針を明らかにした。足元の半導体供給能力不足に対応するため、同サイトのFab8に対して早期の投資を行い生産能力を強化するとともに、さらに同サイト内に新工場棟を建設、サイト全体の生産能力を倍増させる。新工場では、自動車や5G、IoTなどで求められる高機能な半導体を製造する。
この計画は、米国の半導体サプライチェーンについて、米国政府と半導体産業界との協議した場で発表された。この協議には、GFのCEOであるTom Caulfield氏、米国上院院内総務Chuck Schumer氏、米国商務長官でGina M. Raimondo氏、半導体サプライチェーン関連企業幹部などが参加していた。
GFの計画は具体的には、早急に10億米ドルの投資を行い、既存のFab8の生産能力を月産15万枚程度増強し、更に遅れることなく新工場棟の建設に取り掛かる。新工場に関してはFab8と同様にファンドリの顧客や政府、自治体からの資金提供を募る。 Fab8に関しては過去10年間で150億米ドルを投資している。
同社は世界的に生産能力の拡大を進めており、シンガポールでの新工場建設や、ドイツのドレスデン工場に約10億米ドルを投じて工場の増強をおこなっている。今回の増強計画もその一貫である。