韓国Samsung Electronics社は2021年4月29日、2021年度第1四半期(2021年1月〜3月)業績を発表した。
同期の半導体事業の業績は、売上高が19兆100億ウォンで、前年度同期比7.8%増、前期比4.6%増となった。営業利益は3兆3,700億ウォンで、前年度同期比15.5%減、前期比は12.5%減となった。半導体事業のうち、メモリ事業の売上高は14兆4,300万ウォンで、前年度同期比8.2%増、前期比6.8%増となった。システムLSI、ファンドリの非メモリ事業の同四半期売上高は4兆5,800万ウォンで、前年度同期比1.8%増、前期比1.9%減となった。NAND製品の価格低下、新ライン向けの投資の拡大により、利益は二桁減となった。
ディスプレイ事業は売上高が6兆9,200万ウォン。前年度同期比4.9%増、前期比28.1%減となった。営業利益は前年度同期の1兆3,900万ウォンの赤字から3,600億ウォンの黒字を回復した。中小型ディスプレイは停滞したが、OLEDラインの稼働率が向上、利益を引き上げた。
同期の設備投資額は、半導体事業が8兆5,000億ウォン、ディスプレイ事業が7,000億ウォンとなった。半導体では平澤工場、西安工場の設備増強が中心。平澤工場ではEUVなど最先端プロセスの強化を進めている。
2021年度第2四半期については、半導体市場に関してはメモリ市場の回復による売り上げ増が期待できる。ファンドリに関してはオースティン工場の生産ラインの復旧が見込めるが、システムLSIが第1四半期から引き続きに伸び悩むと見込まれる。ファンドリに関しては年後半に平澤工場の第2ラインがフル稼働にはいるため、売上高、利益の向上が期待できる。