中国のファンドリ企業Semicondutor Manufacturing International(SMIC)社は2021年3月17日、広東省深セン市に新工場を建設することを発表した。総投資額は23億5,000万米ドル(約2,600億円)を計画している。出資比率はSMICが約55%、深セン市側は23%を超えないとしている。2022年の生産開始を見込んでおり、生産能力は月間4万枚(300mmウエハ)を計画している。
新工場では28nm以上のプロセスでの製品から製造を開始する見込み。米商務省は10nm以下の最先端プロセスの生産設備については中国への禁輸措置を行っているが、SMICでは新工場のプロセスレベルであれば設備導入に大きな支障はないとの見方を示している。
しかし、米国の制裁を受けて、SMICは21年12月期の投資額を前期比で25%減の43億米ドルに減らす投資計画を立てている。製造設備の調達に不確実性が生じていることが一因で、最先端の分野から普及分野の半導体の生産拡大に動いている。
同社は2020年12月にも、中国の政府系ファンド国家集成電路基金、政府系投資会社である亦庄国投と共同出資会社を新設し、北京市に半導体製造工場を建設する計画を発表している。(https://global-net.co.jp/archives/2165 参照)