韓国Samsung Electronics社は2021年2月21日、建設を進めている平澤工場(京畿道平澤市)の第2工場棟(P2)の稼働を当初計画から前倒しし、早ければ2021年7月から稼働させるとの見通しを発表した。これに伴いEUVリソグラフィ専用棟(V1)の生産能力を2021年上期中にも拡大する。P2はファンドリ事業を担当する。

さらに需要拡大が続いている200mmラインについても、ウエハ単価を引き上げるという。同社のファンドリ事業部は、器興工場(京畿道龍仁市)の6ラインで200mmウエハによる量産を行っている。200mmラインは、2020年第4四半期からディスプレイ・ドライバやイメージセンサ、自動車向けマイコン(MCU)などに向けて、需要が急激に高まっている。
特に、自動車MCUの品薄現象が、200mmラインでの製品値上げにつながった。2020年第4四半期からMCUを含む車両用半導体の注文が殺到すると、200mmラインの供給不足が深刻になった。同社関係者は「200mmラインは供給不足の状況」とし「販売価格の引き上げと高収益製品中心の選択と集中を通じて収益性を改善し、事業拡大に力を注ぐ計画」と説明している。