ルネサスは2月10日、2020年度通期の業績を発表し、売上高は7,156億7,300万円で前年度比0.4%減となった。営業利益は前年度比940%増の651億4,200万円、純利益は457億円となった。
売上の分布を見ていくと、自動車向け事業が3,410億円で前年度比8.1%減、産業・インフラ・IoT向け事業が3,636億円で前年度比10.3%増となった。

ルネサスは、自動車向け事業の売上減少は、上半期の新型コロナウイルスによる自動車の生産減少が響いたことが原因だとしている。
一方、産業・インフラ・IoT向け事業では、Integrated Device Technology社の買収効果や、データセンタ向け、IoT向けが増収となったとしている。

2020年度通期の設備投資額は222億円となった。

今後の見通しとしては、21年度第一四半期の売上予測を、20年度第一四半期の1,787億4,300万円を上回る1,970億円〜2,050億円になるとした。車載半導体の供給が世界的に不足していることが理由であると見られる。
また、21年度の設備投資金額は、前年度同期比の2.6〜2.7倍まで引き上げる計画とした。大幅に増額した金額で、車載半導体の生産増強を実施していく。