中国が、2020年8月の貿易統計で集積回路の輸入額が、2018年9月に次ぐ、311億ドルに達していることが分かった。これは、米商務省の規制により、10月以降、TSMCをはじめとする米国装置を有するファウンドリで生産することができなくなるためとされる。
ファーウェイがこれまで高性能チップ「Kirin」シリーズを生産委託していたTSMCを有する台湾では、20年8月の輸出額が過去最高となり、そのうちファーウェイ関連の輸出増の規模は15〜20億ドルに上るとされている。

一方、9月7日の報道によると、米国防省は中SMICを禁輸措置リストに入れることを検討中であると報じた。
この報道によって、香港市場のSMICの株価は21%下落した。
実際にSMICがリスト入りしてしまうと、中国のファウンドリでトップクラスの技術を持っていた企業が、今後の微細化プロセスを進めるために必要となる、外国製の製造装置を入手することが難しくなり、中国産のハイクラスチップの生産が遠のいてしまう。これは、TSMCへ生産委託していた分を今後SMICに委託するとされているファーウェイにとっても大きな打撃となる。