昨年、日本政府がフッ化水素、フッ化ポリイミド、レジストの韓国への輸出規制強化が施行されて以降、韓国のフッ化水素、レジスト、フッ化ポリイミドを製造するメーカーの株価が2倍以上上昇したことが、韓国取引所及び金融情報会社の資料で判明したと韓国メディアが報じた。
その中の1社、東進セミケムは、フッ化アルゴンレジスト工場の増設を決定し、EUV露光向けのレジストも開発中とされ、20年1〜3月期の営業利益は前年同期比33%の増加となった。
また、昨年、サムスン電子とSKハイニックスにフッ化水素の安定供給を始めたソウルブレーンとラムテクノロジーの1〜3月期の営業利益も、ソウルブレーンが前年同期比12%、ラムテクノロジーが39%と増加している。

一方、日本企業では、半導体、ディスプレイ向けフッ化水素を主に生産するステラケミファは、20年3月期の連結決算での営業利益は前期比32%減の24億円、21年3月期は更に下がることを見込んでいるが、同じくフッ化水素を供給する昭和電工やレジスト生産大手の東京応化工業は、現状では堅調に推移しており、規制の影響は少ないと見られる。