イスラエルに本社を置く半導体受託製造大手、Tower Semiconductorは2026年2月5日、米NVIDIAと提携し、同社のネットワークプロトコル向けに設計された1.6Tbpsデータセンター光モジュールに対応するシリコンフォトニクス技術の提供を拡大すると発表した。従来のシリコンフォトニクス技術と比較して最大2倍のデータレートを実現し、帯域幅とスループットを大幅に向上させることで、AIアプリケーションの性能向上を実現するという。

AIの性能向上にはGPUの計算能力だけではなく、GPU間の通信速度も重要となる。特に最近では、AIモデルが巨大化しており、GPT-4クラスのモデルでは数千~数万のGPUを並列して接続し、GPU同士のデータのやり取りが膨大なため、通信速度がボトルネックとなっている。

同社では従来の電気信号による通信に代わる技術として、800Gbpsのシリコンフォトニクス技術を光トランシーバー向けとして2024年以前に量産化していたが、同技術の量産の延長として、1.6Tbpsのシリコンフォトニクス技術を開発、2024年11月に量産開始を正式発表していた。

1.6Tbpsシリコンフォトニクス技術をNVIDIAのデータセンターの光モジュール向けに提供することにより、モデル学習のスループットを向上し、GPU間の通信の遅延を大幅に削減するほか、消費電力も削減できる。また、TowerはSiGeやシリコンフォトニクス技術全体への投資を継続しており、NVIDIAはこれを活用することで、次世代データセンターの構築を加速させる。

TowerのCEOを務めるラッセル・エルワンガー氏は、「(同社が)要求の厳しいデータセンターおよびAI要件をサポートする先進的な高速技術を提供できることを誇りに思う」と述べた。

また、NVIDIAのネットワーキング部門 シニアバイスプレジデントのギラッド・シャイナー氏は、「AIの爆発的な成長により、AIインフラを接続するための新たな高速・高スケーラビリティ・ネットワークが求められている」とし、両社の協力により、「エコシステムの発展を促進し、さらに効率的なAIインフラと大規模AIアプリケーションの高速化を実現する」と述べた。