米国の複数の報道機関は、米半導体最大手のIntelが、イスラエルの半導体メーカーであるTower Semiconductorを約60億ドルで買収することで合意に近づいている旨を今週中にも発表する可能性が高いと報じている。

Intelが買収を狙うTower Semiconductorは、日本とも関係が深く、2014年には日本のパナソニック社と合弁でTPSCo(パナソニック・タワージャズ セミコンダクター株式会社)を発足させ、パナソニックが保有していた新井工場(新潟県妙高市)、魚津工場(富山県魚津市)、砺波工場(富山県砺波市)を運営した。その後、台Winbond Electronics子会社のNuvoton Technology社がパナソニックセミコンダクターソリューションズの株式を取得したことによって、社名をタワーパートナーズセミコンダクターと変更したが、Tower semiconductorは現在も51%の株式を保有する。直近では生産能力増強のために、魚津工場、砺波工場に20年12月期からの2期で180億円もの規模で投資を行い、半導体不足により供給が手薄になっている200mmアナログ半導体をフル生産で供給していると見られる。

ファウンドリ事業に力を入れるIntelは、Tower Semiconductorが持つ、新規に装置を入手しづらくなっているものの、現在も需要が高い200mmアナログ半導体製造設備を入手することで、ファウンドリ事業の強化を狙うと見られる。