米Applied Materials(AMAT)は2025年8月6日、米国内の半導体製造サプライチェーンを強化するため、米Appleおよび米Texas Instruments(TI)とパートナーシップを締結したと発表した。これにより、テキサス州オースティンで製造されるAMAT製の半導体製造装置が、TIが米国内に展開するApple製品向け半導体工場に供給される。

このパートナーシップはAppleによる6,000億ドル規模の製造強化プログラムの一環であり、製造装置やウエーハ生産、製造拠点の拡充を目指すものである。3社は次世代プロセス技術、パッケージングイノベーション、製造装置の機能に関する共同研究開発を行う見込みで、これにより国内ファブでの迅速な商用化を目指す。

加えて、AMATはこれまでの5年間でアリゾナ州チャンドラの工場に計4億ドル以上を投資してきたが、今回、新たに2億ドルを追加投資することも発表した。半導体製造装置部品の製造を強化するとともに、今後の5年間で新たに200名の雇用を創出する見込みである。

AMATのCEOを務めるGary Dickerson氏は、「今日のAI時代においてアメリカの半導体リーダーシップを強化することはかつてないほど重要であり、業界を牽引する企業とともに米国のチップサプライチェーンを強化できることを光栄に思う」と述べた。

TIのテクノロジー・マニュファクチャリング担当シニアバイスプレジデントであるMohammad Yunus氏は、「TIはアナログおよび組み込みプロセッシング半導体の基盤を支える300mmプロセスで、信頼性が高く低コストな大規模製造能力を提供できる独自の立ち位置にある」とし、「Applied Materialsのような企業と協力し、ほぼあらゆる電子システムに不可欠な半導体を製造できることを誇りに思う」と述べた。

また、AppleのCOOを務めるSabih Khan氏は、「(同社のプログラムを通じて、)Applied Materialsのような企業と提携し、新たな雇用を創出し、さらに多くの製造をアメリカに呼び込めることを誇りに思う」と述べた。

出典:Applied Materials News Release