GNC letter
GNCレター
積水化学工業は2025年7月8日、先端半導体製造における超純水用の配管材として、有機フッ素化合物を含まない「PFASフリー化」の技術の確立に目途が立ち、顧客への提案を本格化させると発表した。
超純水は水質を落とさずに供給する必要があり、これまではPVDF、PTFE、PFAなどのPFASによる配管材が使用されてきた。ところが、PFASは自然界で分解されにくいうえ、一部の化合物では人体や生態系に対する有害性が指摘されており、2023年には欧州化学品庁(ECHA)がPFAS制限提案書を公表するなど、世界的に規制が検討されている。
同社ではフッ素樹脂に替わる低溶出な新素材として特殊オレフィン樹脂配管材を開発、2022年11月より栗田工業と共同で実証実験を進めてきた。今回、同素材による配管材が従来と同等の品質で超純水を運搬できることが確証された。加えて、特殊オレフィン樹脂配管材は従来の配管材と比較し、製造時のCO2排出量の約80%削減も可能にするという。
同社は新たな配管材について、2026年度中の上市を目指すとしている。また、今後はバルブや装置の接合素材などの配管資材についてもPFASフリー化を目指していくとしている。
出典:積水化学工業 ニュース
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