2025年5月27日、ガス製造大手のエア・ウォーターは、熊本県菊池郡大津町に新たなデジタル・半導体関連事業の複合拠点「エア・ウォーターグループ熊本事業所」を開所したことを発表した。同社の半導体材料ガスやケミカルの供給、装置のメンテナンス、材料マネジメントサービスなどの機能を集約した施設として稼働する。

この新拠点は、JASM等の半導体関連企業の工場から約500mの距離に位置し、生成AIを中心としたエレクトロニクス分野の需要拡大に対応するための戦略的な拠点となる。敷地面積は約34,487㎡で、事務所棟、一般物・毒劇物倉庫、危険物倉庫、テント倉庫などを備え、約11億円を投じて建設された。

エア・ウォーターは、これまでにも2025年1月に神奈川県平塚市に「湘南イノベーションラボ」を開所し、半導体材料の新製品開発体制を強化。また、同年4月には大阪府堺市に「グローバルエンジニアリングセンター」を開所し、大型プラントや各種半導体材料供給装置の開発・エンジニアリング・メンテナンス機能を集約してきた。

同社は今回の熊本事業所の開所により、半導体デバイスメーカーや半導体関連企業向けに当社グループの製品・サービスをスピーディーに提供していく他、今後のさらなる需要拡大を見据えて産業ガス製造プラントの新設、倉庫棟の設備増強も視野に入れ、九州地域でのデジタル・半導体関連事業の拡大していく方針だ。

出典:エア・ウォーター ニュースリリース